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土台作りの10年から再スタートへ

 Written by Junko
浜比嘉島で「かいのわ」を生業とし、最初の5年は自宅の敷地内で、後の5年は海が目の前のあの場所で「うきぐも」と共に歩んできた。
あのお店からの撤退時期が、10年の節目を迎えるタイミングにピタっとあったのは、偶然だったのだろうか。
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首里大名町に小さな娘と3人で暮らしていた頃、「自分の人生、やりたいことはなんだろう」と、長く苦しみながら探し続けてきた当時サラリーマンだった彼から「貝で生きていく」と告げられた。
人生でやりたいことを見つけられるって、そんな簡単なことじゃない。
見つけられた奇跡を喜び、それを追い求め、生業として生きられたら、そんな幸せな人生はないではないか。
生活の不安はありつつも、彼の決意に相槌をうった。
でもその決意に「経営」が含まれているなんて、主婦の自分には想像できるはずもなく、二人三脚で仕事を作って生きていくとはどういうことか、よくわからないままこの島に辿り着いた。
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道標のない森を歩くように危なっかしく、あれもこれも挑戦し悩み苦しみ、壁にぶち当たる度に人に助けられ歩んできました。
同時に、浜比嘉島での暮らしは、橋がかかり「地域活性化」という名目で急激な変化を強いられている島と島人の現状を目の当たりにし、なにをどう考えて良いのか混乱し、心が大きく揺さぶられた10年でもありました。
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「よくぞここまでやってこれたもんだ」としみじみしながら
これまでの10年は次なる冒険への土台。
だから一度、節目をくぎろう。
そう神様が、撤退のタイミングを決めてくれたのではないか。
と感じています。
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あの海の前のお店を離れてから、10年溜まっていた自宅のモノの上に、さらに店から引き上げてきたモノが追加され、カオスを前に腹を括り、断捨離と整理整頓に向き合った。
急に人との接触が絶たれ、黙々と独り作業を続ける日々
次なる冒険に向かうには、生活の利便性を改善し、効率良く家事ができる基盤を作らなければ走り続けられない!
・・・そうか、やはりまた、私は走るのか
そんな自問自答を繰り返しながら自分の内側に潜り込み、これから残りの人生どうありたいか問い続けた2ヶ月間でした。
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写真は、2月撤退直前、あの美しい場所で、お世話になった大切な友人恩人、島のおばちゃん・おじちゃん・初代のバイト隊長たちと最後に過ごしたクロージングパーティ。
写真を見返す度、これまで作ってきた土台は、数えきれないほどたくさんの方々の支えによって築き上げられ、かけがえのない宝であったと、関わってくださったすべての皆さまに感謝しています。
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5月2日〜8日、自宅の工房・ギャラリー再開の準備に入り、ようやくこの10年の土台作りに終止符を打ち、とうとう次なる冒険へ足を踏み出しました。
武者震いを覚えるような感覚だけど、きっとこれからも素敵なご縁に恵まれ、「共感」を大切にしながら歩いていける。
そう信じて扉を開けようと思います。
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今年は、島を飛び出し県外への出展など新しい挑戦が始まります。
ギャラリーの営業は不定休ですが、たまには我が家のギャラリーに遊びに来てください。
コーヒー準備して待ってます。
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